花咲く庭 ~50代から始める自分時間

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父の死と 実家ローンの支払い

遺された家族にふりかかる 実家の現実的な問題

昨年、父が亡くなりました。85歳でした。

脳溢血で数カ月の闘病生活を続けていましたので覚悟もできていましたし、年齢も年齢でしたから「お父さん、お疲れさま。今までありがとう」という穏やかな気持ちで見送ることができました。

そして現実的な話として、私たち3人(姉、弟、私)で実家のマンションをどうしようかという話になりました。

父の遺産は借金こそなかったものの、父自身の治療代で貯金を使い切ってしまったので現金はゼロ。遺産と呼べるものは住んでいた時価2000万程のマンションのみです。そしてローンの支払い(まだローンが3年ほど残ってた!)、管理費・修繕積立金、固定資産税の支払いをどうするかという問題が出てきました。

マンションは父と母の共有名義だったため、現在は母名義となっており、母の承諾がなければ売却するこができません。しかしその母は認知症なので、売却もできません。
父死亡により、マンションの維持費とローン支払いが私達3人に残されてしまいました。

話し合いの結果は

まず支払い原資として最初に考えたのは母の年金です。母名義のマンションなので母が支払うのは当然のことというわけです。でも現実はそう甘くありません。母は痴呆に加え他の病気もあり現在入院中。年金は遺族年金も含めて15万ほどですが、母自身の入院・生活費で消えてしまいます。むしろ足りないくらいです。

次は実家マンションに住んでいる弟。独身の彼はずっと両親と同居していて、母が入院し、父が亡くなった後も実家マンションに住み続けています。そんなわけで彼が全額支払うべきなんでしょうけど、彼は多額の借金を抱える身。経営していた事業が思わしくなく事業清算時に数千万の借金を負ってしまったのです。そんな彼は貯金ゼロ。

結局、姉と私でローン残債を一括返済、弟が管理費・修繕積立金、固定資産税を支払うことになりました。ついでに相続時の面倒な手続きや母の入院先との連絡など事務的なことは弟が全てやってくれました。感謝です。

 

振り返ってみれば

これだけは言えます。私達姉弟の仲が良くて良かった!

コレ、仲が悪ければ大変なことになってたと思います。
私と姉がローンの残債を引き受けなかったらどうなっていたことか・・・。
両親の口座には現金ゼロ。同居していた弟も貯金ゼロで、毎月の生活で手一杯ですから、結局ローンが支払えず実家売却ってことになってたかもしれません。
よくわからないですけど母に成年後見人を立てて、売却ですかね?
この場合利益関係のある私達が後見人になるのは無理でしょうから弁護士事務所等に依頼でしょうか。手数料がものすごくかかりそうです。それに加え、マンションは安く買いたたかれ、弟は住む場所を失ってしまう・・・。わぁ、暗い未来しか見えません💦

でも私は借金を負っている弟の住む場所がなくなるようなことは嫌だったので、結構な負担にはなりましたが姉と一緒にローン残債を引き受けました。もちろんマンションを売却したあかつきには返金してもらいます。ただそれがいつになるかは全くわかりません。そんな条件を飲んで一緒にローン残債を支払った姉もきっと同じ気持ちだったのだと思います。

一方、弟は同居していたこともあり、遠方に住んでいる姉や私に代わって煩雑な事務手続きを文句も言わずにこなしています。
銀行や年金事務所への相談、病院との連絡や命に関わる様々な承諾書への署名、着替えなどの差し入れ、病院の転院時には事務手続きや付き添いなど、どうしても無理という時は私達にヘルプ要請をしますが、基本的には彼一人で行っています。母は入院する前は痴呆症状もひどく粗相したり、家からいなくなったりすることもあったと聞きますから大変だったと思います。その対処をし続けていた弟には本当に感謝です。

そして姉と私は仕事で忙しい弟に代わり、葬儀とお墓を担当。葬儀の時は姉が前面に立ち業者選定から支払いまでを請け負ってくれました。また先日、姉と一緒に納骨を済ませましたが、これには弟は全くのノータッチ。出張と重なったこともありますが、「任せるよ」と一言。聞きようによっては無責任かもしれませんが、私も姉も「OK~」と気持ちよく引き受け、田舎にあるお墓までのドライブを2人で楽しみながら納骨をしてきました。仲が悪ければこうはいきません。どこかで不満が爆発していたことでしょう。本当に仲が悪くなくてよかったです。

そうは言ってもお互い別の人間。それぞれの家族や置かれてる状況も考えも違います。小さな意見の食い違いや感情のズレはあります。これからも上手く調整しながら乗り切っていければいいなと思う今日この頃です。